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設備や什器備品の購入時の注意点

2024年12月13日 17:22


居抜き物件で開業する際、前のテナントが使っていた設備や什器備品をそのまま活用することが可能ですが、購入や使用を検討する際にはいくつかの注意点があります。特に、設備や備品の耐用年数を把握し、将来的な修理や交換のリスクを避けることが重要です。ここでは、居抜き物件に付帯する設備や什器備品の購入時のポイントと、それらの耐用年数について解説します。

1. 設備や什器備品の状態を確認する

居抜き物件では、前のテナントが使っていた設備や什器備品が残っていることが多いですが、これらの状態は必ず確認することが必要です。使用頻度やメンテナンス状況がわからないため、以下の点をチェックしましょう。

  • 外観と動作確認
    設備や備品の外観をよく確認し、傷や汚れがひどくないかをチェックします。また、動作確認も重要です。例えば、厨房設備の場合、冷蔵庫や冷凍庫が正常に稼働しているか、ガス設備や電気機器が正常に動作するかを確認しましょう。

  • 過去のメンテナンス履歴の確認
    可能であれば、前テナントが行ったメンテナンス履歴を確認します。定期的な点検や修理が行われていた場合、まだ十分に使用できる可能性がありますが、メンテナンスが不足していた場合、早期に故障するリスクが高くなります。

2. 耐用年数を考慮した購入判断

設備や什器備品を購入する際は、耐用年数を考慮した判断が求められます。耐用年数とは、物品が正常に使用できる期間を指し、これを過ぎると故障や劣化が進みやすくなります。特に、事業を長期的に運営する予定がある場合は、以下の点に留意しましょう。

  • 耐用年数の目安
    それぞれの設備や備品には、一般的な耐用年数の目安があります。例えば、冷蔵庫や冷凍庫の耐用年数は約8〜10年、厨房機器やフライヤーは約7〜10年、テーブルや椅子などの家具類は約5〜7年が一般的な目安となります。ただし、使用頻度やメンテナンス状況により、実際の耐用年数は異なる場合があります。

  • リスクとコストのバランス
    既存の設備や備品をそのまま使用する場合、費用を抑えられますが、耐用年数が近い場合や状態が悪い場合には、購入後すぐに交換が必要になることもあります。このリスクを避けるためには、必要最低限の設備を引き継ぎ、老朽化が進んでいるものは新しいものに交換する判断が大切です。

3. 新しい設備とのバランスを考える

居抜き物件で前テナントが使っていた設備や備品をすべてそのまま使うのではなく、必要に応じて新しい設備を導入することが求められます。特に、以下の点に注意して、新旧の設備をうまくバランスさせましょう。

  • 新しい設備との互換性
    既存の設備と新しい設備を組み合わせて使う場合、それらの互換性を確認することが重要です。たとえば、電力の容量が不足している場合、電気設備を新たに導入する必要があるかもしれません。新しい設備が既存のレイアウトや設置スペースに適合するかを確認しましょう。

  • 省エネルギー設備の導入
    新しい設備は省エネルギー性が高く、ランニングコストの削減に貢献することがあります。居抜き物件に残されている設備がエネルギー効率が低い場合、新しい省エネ型の機器を導入することで、長期的なコスト削減が可能になります。

4. 費用対効果を重視する

設備や什器備品を購入する際には、価格だけでなく、費用対効果を重視することが重要です。安価な設備や備品でも耐用年数が短く、頻繁に修理や交換が必要となる場合、結果的に高いコストがかかることになります。一方で、最初に高価な設備を導入しても、長期的に見るとコストパフォーマンスが良い場合もあります。

  • 初期費用とランニングコストの比較
    初期費用が安い設備を導入しても、運用していく中で修理費用やエネルギー費用が増えることがあります。逆に、初期費用が高くても、メンテナンスやエネルギーコストが低い設備を選ぶことで、長期的に見るとコストを抑えられる場合があります。

  • 保証やアフターサービスの確認
    新しい設備を購入する際は、保証内容やアフターサービスの有無を確認することも大切です。故障時にすぐに修理が受けられるか、保証期間がどれくらいなのかをチェックして、長期的に安心して使用できる設備を選びましょう。

5. メンテナンスの重要性

設備や什器備品を長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特に、冷蔵庫や厨房機器などは日常的に使用するため、定期的な点検と清掃を行い、故障や劣化を防ぐことが大切です。

  • 定期的な点検と修理
    定期的に点検を行い、設備の劣化や不具合を早期に発見して修理することで、長期間安定して使用できます。特に、使用頻度の高い厨房機器や空調設備は、定期的なメンテナンスが必要です。

  • 清掃と保守管理
    日々の清掃と保守管理も設備の寿命を延ばす重要な要素です。油汚れやほこりを取り除き、部品の交換や調整を行うことで、設備を長持ちさせることができます。

結論

居抜き物件で使用する設備や什器備品の購入時には、耐用年数やメンテナンス状況を考慮し、費用対効果を重視した選択が必要です。古い設備や備品は、状態を確認し、寿命が近いものは交換を検討しましょう。新しい設備とのバランスや省エネルギーの導入も考慮し、長期的に安定した経営を目指すことが成功への鍵となります。また、定期的なメンテナンスを行い、設備の寿命を最大限に活かすことが大切です。